キラinザフト、男の子設定。どのシリーズとも繋がっておりません。



















 




 プラント対地球連邦の戦争にいつの間にやらオーブが加わり、三竦みの図式が出来上がって数ヶ月…やっと和平会談が執り行われる事となった。





 会場となった月のステーションに次々と各軍の艦が入港してくる。
 戦争中では決して見られない光景は、一種壮観なまでにその場にいる者達の目を虜にした。
 まだ和平が決まったわけでは無いからか、月全体が緊張に張り詰めたような空気に包まれているが、これが成功さえすれば長かった戦争が終わり、形ばかりとはいえ平和が訪れる…そのことに高揚していることも事実だ。

 一際立派なオーブ艦から、代表首長ウズミ・ナラ・アスハと共にその一族が連れ立って降りてくる。
 壮年と言っていいウズミと、壮年から初老にかかったアスハ一族の面々。
 オーブ・ザフト・地球軍が一斉にそれぞれの軍の敬礼をする中、堂々と開場へ進んで行った。

 次いで現れたのは、ザフトの最高評議会の十二人とその腰巾着、もとい、補佐達。
 国防委員長のパトリック・ザラと評議会議長のシーゲル・クラインを先頭に、厳しい表情のまま風を切って進んでいく。
 和平会談なのだから、もう少しにこやかにしていてもいいのにと誰もが思ったが、口に出す馬鹿は流石にいない。

 最後に、ずらりと並んだ敬礼する三種の軍隊の姿に『やれやれ悪趣味ですねぇ』と、遠慮無くほざいてくれたブルーコスモス盟主ムルタ・アズラエル率いる地球軍大佐・提督御一行。
 わざわざ聞こえるように毒づいて下さるそのガンダニウム合金並の神経には、本当に遺伝子操作していないナチュラルですか?と疑問に思ったところで責められる謂われも無いだろう。

 そんな前途多難の匂いをぷんっぷん撒き散らす代表達を見送り、本日の警備に任じられているクルーゼ隊、キラ・ヤマトがぽつりと零す。



「……濃いなぁ…」



 確かに、部屋の酸素が薄くなりそうな面子だ…。





 
おわり

 あはは(汗)
 この台詞みた時に浮かんだ話です(苦笑)
 本編では見れませんでしたが、濃そうだな〜
 と思って…(笑)