もしも次に会えたなら…。
いつか君に会えたなら…。 何を話そうか。 太一と歩いた所が少しずつ変わっていってしまうのは、やっぱり少し…ちょっとだけ淋しいけれど、でも、その分どこがどんな風に変わったのか、全部教えてあげられるように、今皆でデジタルワールド中旅をして回ってるんだ。 ぼくらが行ったトコだけじゃないんだよ? ヤマトとガブモンが行った所。 皆でご飯食べた丘。 ヒカリが見つけた花園や、タケルが迷ってた湖。 話したいことがいっぱいだよ。 今なにしてる? 皆には内緒。 ホントはね…朝起きて、太一がいないことを思い出すと悲しくなるんだ。 あの頃の、皆の前に立って…必死に頑張っていた君の姿を思い出すよ。 皆に向けた背中だけは自信あるみたいなふりをして。 そのことがとても嬉しかった…。 だってぼくは、君のためだけに生まれて来たんだから。 君に出会うために。 だから、君がぼくに全てを見せてくれていることが…とてもとても嬉しかったんだ。
…だから太一、一人で我慢したりしないで。 つらいことも悲しいことも、ぼくにだけは話して。 ううん、ホントはぼくだけじゃない。 だからお願い…誰にも知られないように、一人で泣いたりしないで…。
だけど今は、拳を握り締めて一人で耐えていた太一の気持ちがよく分かる。 ぼくが我慢しないと、ぼくが平気なふりをしてないと、皆が哀しくなってしまうから…。 平気なふりも、何でもないみたいな笑い方も、全部太一が教えてくれた。 だから大丈夫。 大好きで、大切な仲間達だから…支えていってみせるよ。 犠牲じゃない。 太一が教えてくれた『大好き』ということ。 だから、だから…ここから遠くて、何よりも近い君に、ぼくの想いが届きますように。
淋しくない? 太一の笑顔が大好きです。 どんなに遠く離れていても…ぼくの祈りが、君の全てを守れるように。
ぼくは、いつでも君のことを想っているよ。
忘れないで。
おわり |